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丸太の皮むき(母屋丸太の増築)

増築の母屋に使う杉丸太の皮をむいていきます。

末口3.5寸

竹でヘラをつくり鬼皮をむいていきます。
この丸太は8月末に伐採したもの。
地蔵盆辺りを境に木が水揚げを止めるため
それ以降の伐採であれば材料として使える。
ただ伐採時期が遅くなると皮がくっついてしまってとても剥けないので、8月末伐採は皮の剥きやすさと材の使用の両面から考えると良い時期。
しかし木もそれぞれ個性があり、気持ちよく剥ける木と、かなり大変な木がある。大変なものは年輪剥いでいる感じ。
皮を剥き終わったら、背割りを入れて乾燥機にかける。

写真の木はヒノキ
皮むきに使う道具

杉の荒板の外壁

この建物の外壁は杉の荒板(ザラザラの製材品)の目板張り。
ウッドロングエコ2回塗り。お施主さんが年末年始返上で塗ってくれました。

庇の柱や桁も荒木で同じ塗装。
組み込み式のポストもついて。(郵便が下駄箱の上に載るようになっている)
足場の撤去が楽しみです。

断熱材の事

屋根の断熱に羊毛の断熱材(厚60mm)を使用しました。羊毛という材質に魅力を感じたということもありますが、サイズと形状がこの建物の施工に向いていたのも判断の基準でした。

長いロールをハサミで切って施工。
105mmの垂木に60mmの断熱材、上の45mmが遮熱シート下部分の通気層。
銀色が遮熱シート

屋根の断熱はGW密度24K 厚100mmをもう1層入れて2重断熱。

壁はGW密度24K厚100mm
床は基礎断熱(内側)フェノバボード50mm

この建物のQ値=2.22

建物の空気の通り道

雪の日が多くいつまでも葺けなかった屋根が終了し、換気棟がつきました。

スリットの入っている部分が換気棟。建物の土台部分から入った空気がここから出ていく。
その土台部分。通気胴縁に虫よけとしてサランの網戸の網をホチキス止め。
1Fは通気胴縁2Fは縦胴縁が通気層。滞りなく空気が上がっていく。
壁から屋根への空気の入り口部分。ここから屋根を伝って棟で排気。中のアルミが遮熱シート。
空気呼び込み口の杉板は垂木の転び止めと外壁止めも兼ねている。

面材

耐力壁は筋交いではなく、面材を使用。3倍の壁倍率が取れるので1Fの短辺方向でも壁充足率1.24取れました。GWと石膏ボードと合わせて22条(防火)もクリア。

垂木鼻、破風尻は雨掛かりを考慮し直角ではなく斜めに切ってある。
軒桁の鼻も雨掛かり予防のために、後日削ぐ予定。

上棟2日目

先日の雨も上がり屋根じまい日和。

軒の出が910mmと大きいので垂木の成は105mm。

屋根は遮熱通気工法。垂木➡通気層➡遮熱シート➡通気層➡野地板➡防水シート。外壁と屋根面の温まった空気を換気棟から逃がすので、室内の調温、壁体内の調温、調湿に優れている。

垂木間に転び止めの木切れを入れている。化粧裏板は焼杉。

上棟初日

あいにくの天気でしたが上棟行いました。

お手伝いの皆さん、悪条件には慣れていますが、やはり動き難そうです。
午後からは雨も弱まりペースアップ。