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彦根市民会館

今朝の新聞に彦根市民会館の解体の決定の記事が載っていました。

軒の厚み、軒の出具合、1階と2階の高さの比、2階回廊の出具合など
とても感じの良いバランスでまとまっていて好きな建物でした。
名建築の京都会館や東京文化会館(どちらも前川国男)を彷彿とさせ、
近所にこういう建物がある事を嬉しく思っていました。
背面のボリュームある姿も魅力的。
(写真は全て令和2年2月頃)

外回り工事(母屋丸太の増築)

上棟後の外回り工事が順調に進んでいる。

室内になる部分の屋根には遮熱シート敷き
通気孔の開いた面土板からシート上面を空気が伝い
取付部分の排気口から熱い空気が排出される。
通気孔の開いた面土板
その裏は防虫網貼り
屋根仕舞いが終わると、室内からの景色が一変し、部屋のイメージに近くなる。
壁を塞ぐ前の様子。
遮蔽物が無いので視線の抜けも良く、
木組みが贅沢な前景になる魅力的な工程。
母屋鼻は白く塗装、破風板には丸太の半割を使用。
屋根断熱材は羊毛。
外回り建具の枠の加工。
鴨居の溝の内側を削る「脇取鉋」と「底取鉋」(大工の年季明けの折に頂いた大阪シャクリ)
取り付けられた建具の枠。3本溝は内側2本が引違ガラス戸、外側1本が網戸。
網戸のみ引き込みにして、景色に網が入り込まないようにしている。

上棟3(母屋丸太の増築)

明日、垂木を掛けてしまうと見られなくなる風景。
屋根が無いからこそ味わえる丸太の陰影。
材木屋で売っている磨き丸太とは違った素朴な表情。
シャチ栓は切ってしまって見えないが、
コミセンと割クサビが構造をしっかり固めているのが解る。
この後、母屋鼻を切りそろえ、垂木の通りを確認して明日に備える。

上棟2(母屋丸太の増築)

昇り梁が納まったらペースアップ。
ギシギシ、キュッキュッと気持ちの良い音を響かせながら作業が進んでいく。
一気に今回の工事の主役の部材の母屋丸太を組んでいく。
手前より一の母屋、二の母屋と順番に組んでいく。
継ぎ手を組んだらすぐにコミセンを打ち込んで固めていく。
四の母屋が納まり組みがった。
1月に山林組合から丸太を貰って来、
計画→申請→丸太皮むき→背割り→乾燥→墨付け→加工 
掛けてきたかなりなエネルギーが報われる瞬間。

上棟(母屋丸太の増築)

母屋丸太の増築の上棟を行う。

梅雨明けまであと少しの薄曇りの日.
熱くも無く絶好の日和。
組み立て易さを考え後戻りの無いように組み立てていく。
長ほぞに差した鼻栓。組み立て時に木材どうしが離れないようにするクサビ。
叩くと材が引き寄せられる。
横の2つの穴はコミセンの穴。
増築部の背骨となる昇り梁を組むところ。
重いので木材とベニヤで足場を作り脚立と飼木で少しずつ上げていく。
昇り梁の渡りアゴを落とし込んでいる所。
昇り梁を掛矢(カケヤ)で叩いてしっかり落としたら、枕梁とボルトで緊結。
納まった昇り梁。
梅雨時の湿気がすごいので、狂いやカビを防止するため、
加工した後サランラップを巻いていた。

上棟前準備(母屋丸太の増築)

取付壁を解体し、近くに迫った上棟に備える。

突然雨が激しく降ってくるので壁、基礎のシート養生をしっかりと。
手前のブルーシートは刻み終わった木材。
振り返るときれいな夕焼け。
そろそろ梅雨も明けるか。

基礎工事(母屋丸太の増築)

現場では地業と基礎工事が進んでいる。

タコで突き固めていく。
型枠には解体したウッドデッキを使用。
少し面(メン)を取って、コンクリートにガサッとした表情をつけるつもり。
型枠を組んだ様子。
立ち上がりは低いが生コンの圧に負けない様に控えはしっかりと。
生コン打ちの様子。
敷地が狭かったがミキサーから直接シュート出来て大助かり。
敷地前のグレーチングを外して作った、お手製タンパーが大活躍。

型枠を外した様子。
コンクリートの養生には梅雨時のジメッとした気候は丁度良い。
基礎コンクリート立ち上がり部分の表情。
ツルッと仕上がった基礎もキレイだが、こちらは素朴な感じ。

アアルト展(於竹中大工道具館)

六甲に用事があったので時間はあまりなかったのですが寄ってきました。

上品なたたずまいの道具館の門。今度ゆっくり来館できるときにじっくり見たい。
受付をして振り返るとイージーチェアの座板の展示。
有名な脚部の仕口部分。
スケッチのラインが書き始めから美しい。
形成合板をレリーフにデザインしてしまっている。
上のレリーフは、この部分。
まだ部品になる前の段階。
そのスケッチ。
ランドスケープデザインの配置図のよう。
きっとミクロもマクロも同じくらいのエネルギーでデザインしているんだろう。
きっと楽しんでいるんだろう。
どの家具も美しい。その前に部品一つ一つが美しい。
材料の段階からたっぷりと愛情を注がれてデザインされているのが良くわかる。
巨匠と呼ばれる建築家が部品の先っぽをスケッチして
ニコッとしていると思うと身近に感じ、とてもうれしくなってくる。
家に帰ってから、改めて写真集を見ると、画面の細部に至るまで全てに目が行き届いている。
恐いくらいのエネルギー!
日本にアアルト建築、無いのが残念です。

墨付け(母屋丸太の増築)

角材に墨付けをしていく。

刻む段階になってあいまいな所が無い様に、確実に墨付けをしていく
写真は、「長ほぞ、鼻栓引き、コミセン打ち」部分の墨
昇り丸太の渡り部分。その下には柱のコミセンがささる。
仕口の情報が書かれた手板。この板を定規にして墨付けをしていく。
番付けは半間(約90cm)毎にタテ「いろはに…」ヨコ「一二三四…」
「又ろ五」とは「ろ」と「は」の間の「五番通り」のこと。
木材に線を引いたり文字を書いたりする道具、墨壺と墨差し。

昇り丸太(母屋丸太の増築)

屋根面の支えの要となる昇り丸太を加工

地松末口6寸
チョウナで大雑把な面を取って行く。
木口付近はハツリにくい。
その後は電気カンナで形作る。
束をヒカリ付ける。所定の高さより下げすぎないように慎重に。
四の母屋
三の母屋
ニの母屋
一の母屋は束が入らず、渡りアゴ掛け。